マンションは「専有部分」と「共用部分」といわれるスペースに分ける事ができます。専有部分」とは人の居住スペースであり、「共用部分」とは専有部分以外の、階段や廊下、エレベーター等の事をいいます。マンションの建物に火災保険を掛ける場合には「専有部分」と「共用部分」に分けて掛ける事になります。なお地震・噴火・津波を原因とする火災、損壊、埋没、流失などの損害は火災保険だけでは補償の対象となりません。地震保険は火災保険とあわせて申し込みます。
多くの管理組合様が共用部分に火災保険を掛けていると思います。ではその理由は一体なぜでしょうか?それは万一火災等の事故により共用部分を修理する事になってしまった場合、修繕費の負担が管理組合にとって大きすぎるからに他なりません。そこで多くの管理組合では、保険会社との契約により「事故により発生するかもしれない修繕費用」という「リスク」を保険会社に移転し、実際に事故があった場合には修繕費用を保険会社に負担してもらうようにしているのです。なお保険契約のように「契約により第三者に損失を負担してもらう事」を「リスクファイナンシング」といい、保険契約をマンションのリスク管理における一つの手法として捉える事もできます。
そして保険契約をする場合に大切な事は、事故があった場合に実際に掛かる修繕費を保険会社から「保険金」として受け取れるようにしておく事です。つまり「保険金だけでは修繕できなかった」というような事がないように注意しないといけません。
一方で、たとえ保険金で十分に修繕が出来るような保険契約になっていたとしても、共用部分の実際の評価額より多い金額で保険契約をしていた場合には、保険料のムダが発生する事になります。
そこで当事務所では、マンション管理のプロとして、適正な評価をした上でムダのない保険の掛け方をご提案させて頂きます。