ハーフ・ドールは、一般に陶磁器で出来た足のない上半身のみの人形をいいます。ハーフ・ドールは、下半身の部分にドレスを取り付けてピンクッションなどを作るため足がありません。ピンクッション以外には、ティー・コージー、ランプシェード、パウダーボックスなどが作られました。
ハーフ・ドールは、当時流行のドレスから古代ローマのコスチュームをまとったものまで、様々なファッションのもが作られました。裁縫好きの女性たちは、お気に入りのハーフ・ドールにあわせたドレスを縫って、ピンクッションなどを作りました。また、ヌードやさらには髪の毛のないハーフ・ドールも作られ、全身用のドレスを作り、かつらを付けるなど本格的なクラフト用のものまで作られていました。
これらのハーフ・ドールの大半は900〜1920年代にドイツで作られ、メーカーとしてはDressel& Kister, F. W. Gebel, Karl Schnider などが有名です。また、当時日本からも安価なハーフ・ドールが輸出されていました。ドイツ製のハーフ・ドールには通常4〜5桁の製造番号が刻印されており、いくつかの有名メーカーの物にはバックマークが刻印されています。
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